アツモリソウはバルブを持たない。
 他のランでは養分を貯蔵するバルブを備えた。
 こういう備蓄するランから見ると、
 環境変化の備える危機管理が劣るランである。
 なぜ備えなかった????

 他の植物が繁茂できない地に自生するからである。
 蛇紋岩地帯。
 ここで、つつましく、貧しさに耐えて生きる。
 少しの枯れ落ち葉の炭素循環があれば、
 どうにか生き続けることが出来る。


 こういう植物に肥料を与えると、
 ナンプ病に冒される。

 SUGOI-ne2号ゴールド植え。単用。
 自生地を再生できるコンポストはSUGOI-neのみである。
 自生地に含む枯れ落ち葉由来の諸成分。
 ラン菌。
 鉢に自生地の炭素循環を構築できるから、持続可能なアツモリ栽培が出来る。

                                 宇井清太培養


 日本のアツモリソウは、貧しい炭素循環が構築されている蛇紋岩地帯に自生している。
 蛇紋岩地帯にも枯れ落ち葉が堆積している。
 これを考えば、ラン菌削除でこれまでの肥料を与える栽培というのは、
 三年目の危機を乗り越えることはほとんど不可能である。


 
花が咲く頃までの生長エネルギーは、前年の備蓄で賄われる。
 Cymbidiumのように数年の備蓄はない。
 次年度の分だけである。
 花が終る頃から、次年度の備蓄を始める。
 問題が起こるのはここからである。
 ラン菌のいないコンポスト。
 鉢には枯れ落ち葉がない。
 こういう栽培では、葉の光合成のみでは、翌年の備蓄は充分ではない。
 したがって、翌年の芽は細く貧弱。
 菌根植物というのは、共生菌がいない状態では生存を継続できない。


 ランは菌根植物である。
 下の写真はアツモリソウの根。
  こんな根で・・・良く生育できるものと思う。
  花が咲くまでは、前年度の貯蔵養分を燃やしたエネルギーで生長する。
  問題は、この根と葉で光合成を充分行なえるかということ。

  自生地なら問題はない。
  枯れ落ち葉もラン菌もある。
  炭素循環が絶えず行われている。
  問題は、山から掘ってきた時である。
  軽石、山砂、赤玉、鹿沼で植えて肥料を与える。
  菌根植物にこのコンポストでは、翌年の養分を蓄えることは出来ない。
  翌年作落ち。
  翌々年・・・絶種。
SUGOI-ne
    アツモリソウ 栽培


 日本の山からアツモリソウが姿を次々い消した。
 その理由はラン菌のいないコンポストで栽培するからである。
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kouza sa122